- suzuranjimusho
- 2023年5月19日
- 読了時間: 3分
更新日:2023年5月22日
私が毎月参加させていただいている大津市湖城が丘の『湖城が丘サロン』。
こちらで、5/9に私の遺言セミナーをやらせていただきました。
人前で話をする、という経験は、
2月に中学3年生の生徒さんの前で話させてもらったのが初。
そういう意味では今回は2回目となりますが、
前回は「成人が18歳引き下げとなって変わること、変わらないこと」というお話で、
私自身が仕事としている内容とは異なるものでした。
今回は、私がメイン業務と位置付けている
遺言・相続・離婚のうち、「遺言」にポイントをおいたお話をさせていただきました。
タイトルは
『「争族」ではなく「笑顔相続」となるために~遺言書の大事な役割とは~』
私は、この仕事をする前、税理士事務所で相続税申告実務の仕事をさせてもらっていました。
これは、人が亡くなったあとのお仕事です。
自然、亡くなった後の手続きについて私も詳しくなりました。
しかし、笑顔相続道で学ぶにつれ知った、生前対策の大切さ。
亡くなった後では、法律の範囲の中で限られた対応しかできません。
生前なら、いろいろな方法を組み合わせることで、
その人の財産やご家族を、守ることができることもあるのです。
生前対策にもいろいろな方法がありますが、
私が行政書士としてかかわることができる「遺言書」。
こちらを有効に活用していただくために、お話をしたいと思いました。
今回のセミナーは、サロン主催なので、
集客もすべてサロンの世話人の方々がしてくださいました。
地域の回覧板や掲示板、地域包括での置きチラシなど・・
本当にありがたいことです。
普段からこのサロンには20人を超える方々が集まるのですが、
今回も26人の方がセミナーを聞きにいらしてくださいました。
このセミナーでお伝えしたいこと、
遺言書の法的役割、
ご家族に想いを遺せる付言のこと、
あったら便利な場合と、ないと困る場合の事例など・・
これらを理解するための、前提となる知識についても盛り込みながらお話を組み立てました。
そして、これだけ大切な遺言書が、
なぜ日本ではあまり普及していかないのか。
その辺りについても、遺言書の歴史を振り返りながら
親世代と子世代の考え方のギャップについて、
などをお話させてもらいました。
初セミナーでもありますし、最初の一言目はやっぱり緊張します。
しかし、始まってしまえば、お伝えしたい想いはたくさん。
しっかりお話させていただけたように思います。

聴いていただいた方々からも、
「遺言の歴史の部分が面白かった」
「ゆっくり話してくれて、とてもわかりやすかった」などのお褒めの言葉も頂戴しました。
ひとまずホッとしました笑。
その後の個別相談も、普段に増してお申込みをいただけたので、
皆さんご自分事として捉えてくださったのかな、というのが、何より嬉しいです。
このセミナーをこれから他の場所でも行い、
遺言書の大切さを多くの方に知っていただきたいな、と思います。
そして、内容の持ち駒を増やしていき、
少人数でもいいので、
皆さんとコミュニケーションが取れるようなセミナーをこれから開催していきたい、
そんな風に思います。
今回は『湖城が丘サロン』の皆様に大変お世話になりました。
サロンに来てくださる方のお役にもたっていけるよう、
私自身邁進していきたいと思います。
このセミナーにご興味のある方、
または、遺言についてちょっと気になる、という方、
ぜひご連絡をお待ちしています。
- suzuranjimusho
- 2023年5月2日
- 読了時間: 3分
皆さまは「遺留分」という言葉を聞いたことがありますか?
民法第1042条に「遺留分の帰属及びその割合」について書かれています。
民法第1042条
1. 兄弟姉妹以外の相続人は、遺留分として、次条第1項に規定する遺留分を算定するための財産の価額に、次の各号に掲げる区分に応じてそれぞれ当該各号に定める割合を乗じた額を受ける。
1. 直系尊属のみが相続人である場合 3分の1
2. 前号に掲げる場合以外の場合 2分の1
2. 相続人が数人ある場合には、前項各号に定める割合は、これらに第900条及び第901条の規定により算定したその各自の相続分を乗じた割合とする。
難しいですよね。
これを読んだだけでは、頭の中はクエスチョンマークだらけではないでしょうか。
これをわかりやすく解説していきたいと思います。
まず、どなたかが亡くなった場合。
その方の財産については、法律では「法定相続人」と「法定相続分」というものが決められています。
「法定相続人」というのは、「法律で決められた相続する権利のある人」ということです。
これには順位がついていますが、順位に関係なく、
配偶者は必ず「法定相続人」となります。
そして、第一順位が『子』
第二順位が『直系尊属』
第三順位が『兄弟姉妹』となります。
では、「法定相続分」(法律で決められた相続する権利のある割合)
がどうなるかというと、以下のとおりです。
配偶者がいる場合
配偶者のみ:配偶者1/1(100%)
第一順位:配偶者1/2と子1/2
第二順位:配偶者2/3と直系尊属1/3
第三順位:配偶者3/4と兄弟姉妹1/4
配偶者がいない場合
第一順位:子1/1(100%)
第二順位:直系尊属1/1(100%)
第三順位:兄弟姉妹1/1(100%)
これが、法律で決められた相続する権利のある割合、ということになるのです。
例えば、亡くなった方に、配偶者と子と、兄弟姉妹がいた、という場合、
第一順位の配偶者と子が法定相続人となり、兄弟姉妹には権利はない、
ということになるのです。
ここまで理解できたら、次が
「遺留分」です。
「遺留分」は
「法定相続人の中の、配偶者・子・直系尊属が主張すれば必ずもらえる相続分」
と考えて頂ければわかりやすいと思います。
ここでお気づきでしょうか?
この「遺留分」権利者の中に、兄弟姉妹は入っていないのです。
もし、第三順位の兄弟姉妹に相続の権利が発生したとしても、
残念ながら「遺留分」を主張することはできないのです。
では、権利のある「配偶者・子・直系尊属」の「遺留分」とは?
これもわかりやすくお伝えすると、
直系尊属のみが法定相続人という場合のみ、遺留分は法定相続分の1/3。 他の方が法定相続人の場合、遺留分は法定相続分の1/2、ということになります。
例でお伝えすると、
直系尊属のみが法定相続人の場合:
例)父親と母親が法定相続人。
父親の法定相続分は1/2(母親も1/2)
父親の遺留分は1/2×1/3=1/6
(母親も同等)となります。
直系尊属以外が法定相続人の場合: 例)配偶者と子2人(A、B)が法定相続人。
子Aの法定相続分は1/2×1/2
(2人いるから)=1/4。
(配偶者1/2、子Aが1/4、子Bが1/4) 子Aの遺留分は1/4×1/2=1/8(子Bも同等)
となります。 なんとなくわかってきましたでしょうか? もし、この遺留分を侵害するような遺言を作成した場合、 例えば、「愛人に100%財産を遺贈する」として、
配偶者にも子にも何も遺さない、とする内容であっても、
遺言自体は有効です。
配偶者や子が何も言わなければ、
愛人という、相続人ではない立場であっても、 遺言があれば100%相続財産を受け取ることも可能なのです。 ただ、配偶者や子が主張すれば、その遺留分は確保できるもの、ということです。 このように、「遺留分」というのは、 『権利者が行使して初めて現実化されるもの』です。 権利者が行使しないことを願って遺言書を作成することもできますが、
遺言者の想いが必ずしも実現されるかどうかはわかりません。 それならば、遺留分に配慮した遺言書を書く、というのもひとつの方法です。 まずは、この「遺留分」という言葉の意味を正しく知った上で、
何を選択していくのか、ということを考えていって頂ければ、と思います。
すずらん行政書士事務所では、遺言書作成のお手伝いをしています。
お気軽にお問い合わせください。
- suzuranjimusho
- 2023年4月21日
- 読了時間: 2分
「笑顔相続道」とはなんぞや?
きっとそうお思いの方も多いことと思います。
以前のブログにも書きましたが、私は行政書士だけでなく、
一般社団法人相続診断士協会の相続診断士としても活動しております。
この、相続診断士の中の相続診断士を作りたい!ということで作られたのが
「笑顔相続道」。
協会代表理事の小川実氏承認の元、全国相続診断士会会長の一橋香織氏が創設した学びの場です。
「笑顔相続」という言葉は、
亡くなってから発生するお手続きについて、
生前にしっかり対策することで、相続人の方が少しでも多く笑顔でいられるように…
という一橋氏の強い思いから表れた言葉です。
「笑顔相続で日本を変える」
これが、笑顔相続道の理念です。
亡くなった後の手続きも、もちろんお手伝いをさせて頂きます。
しかし、生前の遺言書やエンディングノートなどの対策がいかに大切か。
しっかりとしたこの理念のもと、相続に関係するあらゆることを学び、知識を共有する仲間を作り、一緒に仕事をしていくことで、お客様を笑顔相続に導いていける、そんな専門家をつくっていこう、というのがこの「笑顔相続道」です。
ここでは、毎月3回はオンラインサロンでの勉強会もあり、各地域でリアルな勉強会も開催され、お客様のために何を学び、どう動けばいいか、と皆が一生懸命活動しています。
私は、この笑顔相続道の関西9期生ということで、2022年10月から半年間色々な勉強をしてきて、2023年の3月に修了しました。
9期は修了しましたが、現在10期で再受講中。
学びはこれからもずっと続きます。
私が知らないこともまだたくさんありますし、法改正もあります。
それらをしっかり学んでいき、これからこのブログの中でもアウトプットをしていきたいと思っています。
笑顔相続においては、スタート地点に立ったばかりですが、
皆様の相続が「争族」ではなく「笑顔相続」になるように。
皆様から頼りにされる相続診断士となっていけるよう、精進していきたいと思います。
私の周りにはエキスパートと呼ばれる仲間もたくさんいます。
お困りのことは、まずは私が窓口となります。
お気軽にご相談ください。