- suzuranjimusho
- 2024年10月31日
- 読了時間: 5分
更新日:2024年12月1日
専門家とお客様をつなぐ「安心の窓口」、大津市のすずらん行政書士事務所、中川由恵と申します。
当事務所では、遺言・相続・離婚のご相談をお受けしています。
このブログでは、お客様にぜひ知っていただきたい相続などの知識や私の活動記録などを発信しています
皆様の中で、「生命保険に一切入っていません」という方はいらっしゃいますか?
中には、健康上のご事情があって入れない、という方、または「保険はあまり好きではない」という方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、何らかの保険に入っている、という方はやはり大勢いらっしゃるでしょう。
では、どのような保険に、何の目的で入っているか、ご自身でおわかりになっているでしょうか。
目的に叶った保険に入れているでしょうか。
いざ、という時に役にたつはずの生命保険が、思ってたのと違う、というのでは困ります。
まずはご自身の保険の目的と、入っている保険の内容をぜひご確認ください。
そして今日は、生命保険について、相続における生前対策の場面でどのように使えるか、ということをお伝えしていきたいと思います。
まず、生命保険は何種類あるかご存知でしょうか?
ぱっと思い浮かぶところでいうと、医療保険、がん保険、介護保険、死亡保険、年金保険・・などでしょうか。
たくさんの種類があるように思いますが、実は
・定期保険
・終身保険
・養老保険
の3つに分けることができるのです。
定期保険、こちらは一定期間の保障を割安な保険料で準備できる、というものです。
一定期間の間だけの保障となるので、その期間内に保険金を受け取れない場合は損をすることもある、いわゆる掛け捨てタイプの保険が多いです。
次に終身保険ですが、こちらは一生涯にわたり保障が続く、というものです。
保険料は高額になりますが、死亡時期に関わらず保険金が下りるので、損をすることはない、と言われています。
そして養老保険とは、一定の保険期間内に死亡または高度障害と認定された場合はその保険金が支払われ、一方満期まで生存した場合は満期保険金が支払われる、というものです。
死亡保険金が支払われると満期保険金は支払われず、どちらかの受取になるということは、注意が必要です。
いわゆる貯蓄性が高い保険、と言われています。
これらの保険が細分化され、各保険会社の様々な商品となっていますが、大きくはこの3つに分類される、ということになります。
これらの保険、ご自身が「何の目的で入るのか」ということによって選んでいただく必要がありますが、実は相続における生前対策として、生命保険は有効的に使うことができるのです。
①あげたい人に確実にお金を遺してあげられる
人が亡くなった場合、遺言書が書かれていなければ、遺産分割協議で相続人同士がどのように遺産を分けるか、ということを協議する必要があります。
しかし生命保険の死亡保険金は、民法上「受取人固有の財産」と言われており、遺産分割の必要がなく、受取人が保険会社に申請することで確実に受け取れるものとなっています。
基本的に、申請して4日程度で受取人の口座に振り込まれる、と言われています。
銀行は、死亡を知ると、預貯金口座を凍結するため、お金を引き出すことができなくなります。
その口座からお葬式代や当座の費用を払いたいが、遺産分割協議がまとまるまでお金が引き出せないという時に、この保険金があるとどれだけ助かることでしょう。
話し合い次第で誰が相続するかわからない、という預貯金ではなく、妻に、長女に、二男に・・など、ご自身が遺してあげたい方に、遺してあげたい金額を生前に決めて契約できるのが生命保険です。
「お金に名前をつける」とも言われるゆえんですね。
②相続税の非課税枠
相続税の基礎控除枠は、「3,000万円+(法定相続人×600万円)」ということを以前のブログでもご説明しました。
この控除枠を超える財産に対して相続税が課税されるのですが、生命保険の死亡保険金に対しては「法定相続人×500万円」という相続税における非課税枠というものがあるのを、皆さまご存知でしょうか?
これは、例えば、夫が亡くなり、妻・子2人の計3人が法定相続人だった場合、1,500万円までの死亡保険金は相続税の課税財産に計算上入れなくてよい、ということになるのです。
ということは、同じ1,500万円を預貯金として置いておけば課税扱いですが、預貯金から1,500万円を引き出して一時払いの保険金とする契約をした場合、この1,500万円は非課税扱いになる、ということです。
これ、とてもお得ではありませんか?
これは裏技などではなく、国民の皆様が使える権利なので、ぜひ活用していただきたく、相続税がかかりそうな方には私もお薦めしています。
③相続放棄をしても受け取れる
人が亡くなった場合、亡くなったことを知ってから3ヶ月以内に家庭裁判所に「相続放棄」を申し立てると、マイナスの財産(借金など)を放棄できますが、プラスの財産(預貯金や不動産)も合わせて放棄することとなってしまいます。
ご自身にとって得なものだけを選んで受取り、要らないものだけを放棄する、ということはできないわけです。
しかし、①でも書いた通り、保険金は民法上相続財産ではなく、「受取人固有の財産」となるため、相続放棄をしたとしても、保険金は受け取ることができます。
相続放棄をする必要があるご事情があっても、生命保険をうまく活用すると、ある一定額を遺してあげることができる、ということです。
いかがでしたでしょうか。
今回は、この3つを、生命保険金を使った相続対策の例として挙げました。
生命保険といのうは、本来の目的以外に、このような対策もできる優れものだということを、ぜひ知っておいてください。
皆様もこの機会に、ご自身の生命保険が、目的に合ったものになっているか、相続の対策としても有効に活用できているか、一度確認していただけたら、と思います。
皆様の生命保険の現況を一覧表にまとめて、ご検討の材料としていただくことも弊所では行っています。
必ず起こる相続に備えて。
ぜひお気軽にご相談ください。
- suzuranjimusho
- 2024年9月30日
- 読了時間: 4分
更新日:2024年10月30日
専門家とお客様をつなぐ「安心の窓口」、大津市のすずらん行政書士事務所、中川由恵と申します。
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相続が起こった場合、亡くなった方(被相続人)の財産の中に「農地」があるケースというのは、珍しいことではありません。
被相続人が農業をしていた、という場合はもちろんですが、ご自身で農業はしていなかったけれど、代々受け継がれている農地を手放さずに所有している・・というケースなども大いにあります。
都会に住んでいる方が、生まれ育った故郷や両親の田舎に農地を所有しているが、どこにあるのか正直あまりわかっていない・・などということもあるでしょう。
まず、日本において、「農地」はどのように捉えられているでしょう?
そして、農地を相続した場合、相続の通常手続き以外にどんな手続きが必要でしょう?
今回はその辺りを中心に、お話をしてみたいと思います。
ところで「農地」というのはそもそも何を指しているのでしょうか。
日本には「農地法」という法律があり、第一条において『国内の農業生産の基盤である農地』が『現在及び将来における国民のための限られた資源であり、かつ、地域における貴重な資源であることにかんがみ、……中略……耕作者の地位の安定と国内の農業生産の増大を図り、もつて国民に対する食料の安定供給の確保に資することを目的とする。』と書かれています。
法律の第一条というのは、目的規定または趣旨規定が置かれていることが一般的で、農地法において、日本における農地の位置づけと目的が、このようにまとめられています。
「農地」は、「国内の農業生産の基盤」であり「重要な資源」として大切に扱われていることがわかりますね。
この農地法、第2条第1項に『「農地」とは、耕作の目的に供される土地』と記載されています。
具体的には、主に「田」や「畑」のことを言います。
まずは、固定資産税通知書や登記事項証明書など書類上の「地目」と、現在の土地の状況を照らし合わせて確認することから始めてみるとよいでしょう。
(もしも現状と登記が一致しない場合は、何らかの手続きが必要になると思われます。
その際は個別にご相談ください)
農地である「田」や「畑」を所有していた方が亡くなって、それを遺産分割協議によって相続した場合、遺産分割協議書を作成して、法務局で相続登記をして、「はい!終了!」とはいきません。
「宅地」の場合は、基本的に手続きはこれで完了です。
しかし、農地の場合は、この後に農地のある各市町村の農業委員会へ「届出」が必要になります。
今「届出」と書きましたが、これは「許可」とは異なります。
「許可」とは必要事項を記載した書類を提出し、申請内容を役所に審査して認めてもらわないと、手続きは完了しません。
「届出」は必要事項を記載した書類を提出することで手続きが完了します。
この2つは、役所に書類を提出する、という行為は同じであっても、意味合いが全く違う、ということになります。
農地を所有している人によって、生前に売買や贈与が行われ、農地の「所有権の移転」が行われた時は、農業委員会の「許可」が必要となるのですが、これについては農地法第3条で定められています。
この「許可」は必ずしも下りるとは限りません。
権利を取得するにふさわしいかどうか、農業委員会の総会によって判断されます。
しかし、相続(遺産分割、包括遺贈を含む)などにより農地の権利を取得した場合というのは、この「許可」ではなく、「届出」の手続きとなるということが農地法第3条の3に規定されています。
この「届出」ですが、権利取得を知った日から10ヶ月以内に行う必要があります。
提出先は、農地のある各市町村の農業委員会窓口です。
手続き上は添付書類を添えて届を出すだけで終了します。
決して難しいものではありませんので、忘れずに行ってください。
これらについて、普段から農業をされている方の場合は、地元の農業委員の方と接点もあり、よくご存知かもしれません。
しかし、所有をしているだけで農業はしていない、という方は、この機会に、日本における農地の役割を知っていただき、相続の場合には「届出」、売買や贈与の場合は「許可」という手続きが必要、ということを知っていただけたら、と思います。
今日は、遺産分割協議により農地を相続した場合について書きましたが、もしも、遺言書で農地を誰かに遺したい、または遺言書によって農地を得た、という場合は、遺言書の書き方次第で手続き方法も「許可」が必要なのか「届出」で済むのか、変わってきます。
これらについては、またの機会にブログに書けたら・・と思います。
個別にご相談になりたい方は、弊所までお気軽にご相談ください。
- suzuranjimusho
- 2024年8月29日
- 読了時間: 6分
専門家とお客様をつなぐ「安心の窓口」、大津市のすずらん行政書士事務所、中川由恵と申します。
当事務所では、遺言・相続・離婚のご相談をお受けしています。
このブログでは、お客様にぜひ知っていただきたい相続などの知識や私の活動記録などを発信しています。
私はこの仕事をする前、税理士事務所で3年間パートで働いていました。
その時に上司から任されたのが「相続税申告」の実務。
電話でのお問い合わせに答えたり、相続税申告に必要な資料の確認、評価の前処理、申告後の不動産の相続登記に備えて司法書士との連携、もちろんお客様とのやり取り・・など、税理士の監督の元、実務的な仕事をしていました。
この経験が、今の仕事のベースになっていることは間違いありません。
パート勤務であった私が経験できたのはごく一部ですが、その時の経験を活かして、現在は税理士の先生が相続税申告をする際のお手伝いをしたり、相続税がかかるお客様と税理士の間に入って資料の準備など前裁きをしたり、ということも仕事の一つとしています。
相続税を簡単に説明すると
「亡くなった人(被相続人)から相続などによって得た遺産(課税価格)が、基礎控除額を超える場合、その財産を取得した人が申告する必要がある」
というものです。
そこで今日は、皆様にもぜひ知っていただきたい
の3つに絞ってお話をしていきたいと思います。
⑴基礎控除額
お客様からよく聞かれるのが「相続税って亡くなったらみんな払わないといけないんですよね」という質問。
この回答は「否。そうではありません。」
先にも書いたように、「亡くなった人(被相続人)から相続などによって得た遺産(課税価格)が、基礎控除額を超える場合」に財産を得た人が申告する必要があるというものです。
その基礎控除額は
「3,000万円+(600万円×法定相続人の数)」というものになります。
例えば、亡くなったのが父親、相続人は母親と子2人の計3人、という場合としましょう。
この場合、
3,000万円+(600万円×3人)
=3,000万円+1,800万円
=4,800万円
というように、父親の遺産(課税価格)が4,800万円を超えるとき、この超えた部分に対して「相続税」という税金がかかってきます。
もう少し正確に言うと「父親の遺産(課税価格)から控除できる債務と葬式費用を引いて、4,800万円を超えるとき」ということになります。
「課税価格」という言葉が何度か出ていますが、それは「財産のすべて」が対象となるわけではなく、「課税される財産」に対して相続税がかかるということだからです。
「課税される財産」とはならない「非課税の財産」というものもあります。
例えばですが、
〇墓地や墓石、仏壇、仏具、神を祭る道具など日常礼拝をしている物
〇相続によって取得したとみなされる生命保険金等のうち、500万円に法定相続人の数を掛けた金額までの部分
などが「非課税財産」の例として分かりやすいかと思います。
単純に財産全部が含まれるわけではない、ということですが、例えば故人の財産ではないと認識してしまいがちな、いわゆる「名義預金」と言われるものも、この「課税価格」に加算されます。
これは、例えば先の例で言うと、父親が働いて得たお金を、自分の名義ではなく自分の妻の名義で定期預金をしていた・・などというのが一例です。
この他にも、課税価格に含まれる財産はあります。
その様々を一般の方が正確に判断する、というのはとても難しいと言えるでしょう。
申告が必要かどうかを正確に見極め、漏れのない申告をするには、知識と経験が豊富な税理士に相談するのが一番です。
基礎控除枠を超えるかもしれない、もしくは超えるかどうか全くわからない、という方は、まずは少しでも早く税理士に相談しましょう。
⑵申告期限
なぜ「少しでも早く税理士に相談を」と言うのかというと、相続税の申告には期限があるからです。
この期限は、「相続の開始があったことを知った日(通常の場合は、被相続人が亡くなった日)の翌日から、10カ月目までの日」となります。
この期限までに、税務署への申告と納税をしなければならないのです。
亡くなった方の財産がすべて把握できている状態で、資料をすべて税理士にスムーズに渡せたとしても、税理士が相続税の申告準備をするのに基本的に数か月要します。
亡くなってからすぐに税理士に相談した場合でも、集める資料は多岐に渡り、10ヶ月はあっという間です。
スタートが遅れてしまった場合は、期限までは更に慌ただしいものになります。
そのうえ、
もし財産の把握ができていなかったら?
遺産の分割がスムーズにいかなかったら?
納税資金の確保に時間を要するとしたら?
期限に間に合えばまだ良いですが、間に合わないとなると大変です。
相続人が困ることにならないように、ご自身で生前に税理士に相談していただくなどして、相続税がかかるかどうかの確認を進めていただくことを、ぜひともお薦めいたします。
⑶生命保険金の非課税枠
生前から準備をすると、生命保険金の非課税枠を使う節税対策をすることもできます。
上記⑴にもあるように、
〇相続によって取得したとみなされる生命保険金等のうち、500万円に法定相続人の数を掛けた金額までの部分
が非課税となります。
先ほどの家族の例で言えば「500万円×3人=1,500万円」が基礎控除の枠とは別の「生命保険金の非課税枠」というものになるのです。
この保険金の非課税枠をうまく使うことで、課税財産を減らした上で、非課税財産を増やす事ができ、結果、相続税申告が必要なくなるというケースも出てくるのです。
生前に、ご自身亡き後相続税がかかるかどうかわかれば、この他にも状況次第で節税対策をすることも可能です。
知っていると得だけれど、知らないと損。
ご自身の財産について、専門家と一緒にしっかり把握をし、そのうえでできる対策をしっかり講じていく・・これは生前だからこそできることです。
今回はこのブログで一般的なご説明をさせていただきましたが、そもそも行政書士は個別具体的な税金のご相談に乗ることはできません。
相続税については、相続税を専門とし、知識と経験豊富な税理士の先生に相談していただくのが一番です。
弊所では、このような税理士にお繋ぎさせていただき、税理士とお客様の間に入り準備や調整を行うことが可能です。
相続発生後に「もしかして相続税がかかるかも」と思う相続人の方も、「生前にしっかりと把握して対策を行っておきたい」というご本人様も。
まずは「安心の窓口」として弊所にぜひご相談ください。




