- suzuranjimusho
- 2024年1月3日
- 読了時間: 5分
専門家とお客様をつなぐ「安心の窓口」、大津市のすずらん行政書士事務所、中川由恵と申します。
当事務所では、遺言・相続・離婚のご相談をお受けしています。
このブログでは、お客様にぜひ知っていただきたい相続などの知識や私の活動記録などを発信しています。
今回は、2024年1月1日施行となった、相続に関係のあるお金のお話をお伝えしていきます。
明けましておめでとうございます。
2024年がスタートしました。
昨年は、良きお客様に恵まれ、また大切な仲間に支えられ進んできた一年でした。
今年は、すずらん行政書士事務所が皆様に頼っていただける事務所として、しっかりと成長をしていけるよう、ますます頑張る所存です。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
皆様にとっても、この一年が素晴らしい一年となりますよう、お祈り申し上げます。
今年最初のブログは、
大きく変わる「相続時精算課税制度」と「暦年贈与の持ち戻し期間」のお話です。
「相続時精算課税制度」
『この制度を選択した受贈者(お金をもらう側)が、特定贈与者(あげる側)から令和6年1月1日以降に贈与により取得した財産に係るその年分の贈与税については、暦年課税の基礎控除とは別に、贈与税の課税価格から基礎控除額110万円が控除されることになりました。
また、特定贈与者の死亡に係る相続税の課税価格に加算されるその特定贈与者から令和6年 1月1日以後に贈与により取得した財産の価額は、基礎控除額を控除した後の残額とされます。』
この文言は、国税庁のパンフレットから抜粋していますが、少し難しいですよね。
できるだけわかりやすくお伝えしていきます。
本来、暦年贈与額110万円を超えて贈与を受ける場合、贈与税がかかることは皆様ご存じだと思います。
110万円以上の贈与を受けた方は、その翌年2月1日から3月15日の間に贈与税の申告をして、国に納税していく必要があります。
暦年課税というのは、簡単にいうとこのような仕組みになっていますが、
「相続時精算課税制度」は、受贈者(お金をもらう側)がこの制度を利用すると、特定贈与者につき2,500万円まで贈与税が非課税になる、というものです。 (初年度の贈与税申告時に、この制度を選択する、という届出等が必要です)
ただ、この特定贈与者との関係において、暦年課税に戻ることはできない、という仕組みにもなっているので注意が必要です。
そして今回の改正により、2,500万円までは暦年課税とは意味合い違いますが、その年贈与を受けた金額から110万円を引くことができるようになりました。
たとえば2024年に200万円の贈与を受けた、とした場合、本来暦年課税であれば、110万円を引いた残額90万円に対して贈与税がかかるところ、この制度を利用すると90万円についても贈与税は非課税、という扱いになるのです。
もちろん2,500万円を超えた部分に対しては贈与税がかかるので、贈与時に一律20%の贈与税の支払いが必要になります。 そして最終的に特定贈与者が亡くなった時に、相続税の計算の中で支払いも還付も清算されるという仕組みになっています。
この制度は、基本的に贈与税より相続税の方が税率は低いので、相続時に遺産を承継することにして生前の贈与をためらうのではなく、早くから若い世代に資産を移していくことを推奨している制度です。
しかし、この制度、以前からあったものの利用があまり進んでいませんでした。
使い勝手として、あまり良くなかったと言われています。
そこで今回の改正で、この「2,500万円まで基礎控除110万円」という仕組みが追加されたのです。
そして、暦年贈与においては、贈与者が亡くなった場合、これまで死亡日以前の3年間に贈与した財産について、相続財産に持ち戻して故人の財産額として計算することになっていましたが、今回の改正にともない、その3年が7年に延長されました。
こちらも同様、令和6年1月1日以後の贈与から適用されます。
ということは、相続税がかかるかもしれない、という方、または確実にかかる方が少しでも相続税の支払い額を減らそうと思い暦年贈与で子などに贈与していた場合、これまでは3年間分だけ持ち戻して計算されていたものが、7年も持ち戻されてしまうのです。
暦年贈与を使って贈与をしていく場合、相続税の対策としてはかなり早くからしないと、あまり意味がないということですね。
であるならば、新しい相続時精算課税制度の方が使い勝手がいいと利用が進むことが期待され、今回この2点の改正が同時に行われたのです。
いかがでしょうか。
この制度、相続税を払う人にしか関係ないじゃないか、と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
相続時精算課税制度は、特定贈与者の相続時に清算する、という仕組みです。
この制度を使って贈与を受けた金額と故人の財産額を足しても、相続税の基礎控除以下という場合は、贈与税も相続税も払わなくて済む、とうこともあるのです。
このブログでは、この制度の仕組みを簡単にお伝えしているので、全ての説明ができているわけではありません。
これを読んで、一足飛びにこの制度に飛びつくことはお控えください。
どういった方が、どのような場合に利用すればお得となり、その方の資産の移転にメリットを産むのかについて、行政書士は判断をすることができません。
利用をご検討される場合は、税理士にしっかり確認していただくことをお薦めします。
皆様には、こういった仕組みがあることや、利用すればお得となる場合があるかもしれないこれらの情報をしっかりと知って頂いたうえで、少しでも大切な財産を、次の世代に遺していけるようにお考え頂ければ、と思います。
今年も、皆様にとって有益な情報をお届けできるよう頑張ります。
すずらん行政書士事務所をどうぞよろしくお願いいたします。
- suzuranjimusho
- 2023年11月25日
- 読了時間: 4分
更新日:2023年12月12日
大津市で、専門家とお客様をつなぐ安心の窓口、
遺言・相続・離婚のご相談をお受けしています、行政書士の中川由恵です。
このブログでは、お客様にぜひ知っていただきたい知識や
私の活動記録などについて、発信しています。
今回は、「離婚と相続が絡むケースについて」。
なぜ、この二つが絡むとことは複雑になるのか、ぜひお読みください。
私が所属している一社)離婚準備支援協会。
今年も11/22「いい夫婦の日」に総会が行われました。
私は参加が叶いませんでしたが、こちらの協会にはいつもお世話になっています。
日々お仕事をしている中で、離婚に関するご相談、というのはやはり多く、この協会の専門家の方々の連携にいつも助けられているのです。
行政書士という仕事柄、
離婚される方は、離婚公正証書の作成のご依頼、
相続が発生した方は、相続お手続きのご依頼、
生前には遺言書の作成サポートのご依頼、
など、それぞれ独立したご依頼がやはり多いところです。
ただ、私自身が離婚経験者ということもあり、特に発信していきたいと思うのは、
「離婚×相続」をぜひ知っていただきたい、ということです。
「離婚×相続」とは?
皆様には聞きなれない言葉だと思います。
これはあくまで造語ではありますが、
「相続」に「離婚」が絡むと、通常の相続よりも非常に複雑なものになっていくのです。
亡くなってからでは遅く、生前にしっかりとした対策が必要だ、ということをお伝えしていきたいのです。
なぜ、離婚と相続が絡むと複雑になるのでしょう。
子どもがいないうちに離婚した場合、
戸籍上の繋がりがなくなれば、お互いが相続人でなくなるので、義親との養子縁組などがなければ、相続において特に問題はないでしょう。
しかし、離婚した夫婦に子どもがいた場合は?
別居親とずっと仲良くいられるケースもあるでしょうが、長年会えていない、または顔も知らない、という関係性もあるはずです。
前配偶者の子と関係が切れたように見える場合でも、実は法的な関係は切れていません。
そして、再婚されている方の場合、そこに現在の家族、新しい配偶者の連れ子などが登場し、更に人間関係が複雑になっていくのです。
人間関係だけでなく、複雑な感情も入り混じります。
そこが、「離婚×相続」の難しいところです。
ここで「相続人」について確認しておきましょう
相続人というのは、法律で決められています。
「配偶者」は、必ず相続人。
これは、戸籍上の配偶者のことをいいます。
内縁の妻は、相続人になることができません。
そして、配偶者のあるなしに関わらず、
第一順位が子(子が先に死亡していたら、子⇒孫へと続きます)
第二順位が直系尊属(父母など)
第三順位が兄弟姉妹(兄弟姉妹が先に死亡していたら、甥姪に当たる人まで)
と決まっています。
第一順位の子というのは、基本的には戸籍上の子、認知をした子、養子縁組をした子のことを言います。
ということは、子どもがいるご夫婦が離婚した場合、親権を持たず、別居していた親が死亡した場合、たとえ長年会えていない子どもであっても、その子がその別居親の相続人であることは一生変わらないのです。
逆もまたしかりです。
子が先に亡くなった場合、長年会っていなくても、戸籍上親である以上、相続人となるケースもあるのです。
一方、例えば再婚時に相手方に連れ子がいた場合、その連れ子をどれだけ可愛がっても、養子縁組をしないとその連れ子は相続人にはなりません。
こういう事実を、皆さんはしっかりと認識されているでしょうか。
私自身、相続の勉強をするまで、全くわかっていませんでした。
ご相談者の方の中にも、ご自分の相続人を勘違いしているケースというのは、実はとても多いのです。
相続人は誰なのか、生前に戸籍をしっかり確認して把握することが、まずはとても大切です。
しかし、そこまでで終わってしまい、そのまま何も行動を起こさなければ・・
遺された現在の配偶者や子たちが、前配偶者との間の子を交えて遺産分割協議をしなければならなくなるのです。
そんなことがスムーズにできるでしょうか?
相手に対して複雑な感情を持っているであろう者同士にそんなことをやらせるのは、酷ではありませんか?
複雑な感情が絡み合った結果、話し合いがうまくいかないということは当然起こるでしょう。
実際「かかわりを持ちたくないので」という理由で、手続きすら拒まれるというケースを私もお仕事の中で経験しました。
遺言もなく遺産分割協議も進まなければ、故人の財産は何一つ動かすことができません。
また、手続きを進めることはできても、現在の配偶者が住んでいる家を売らないと、相続財産の分割ができない、という事態も起こり得るのです。
そうなって困るのは、結局は故人の大切な人たち。
大切な人たちが、苦しい思いを経験しないですむように、ご自身で生前にどのような対策を打っておくべきか、確認して実行しておくこと。
これが、大切な人たちを守るためにできる、最期の大切なプレゼントとなるのではないでしょうか。
私はこういったことをしっかり発信して、
その対策のお手伝いをしていきたい、と思っています。
まずは、ご自身の相続人を確認することがスタートです。
そして、どんな対策をするべきか、一緒に検討していきましょう。
ぜひ、お早めにご相談ください。
- suzuranjimusho
- 2023年11月15日
- 読了時間: 3分
11/9㈭に、京都信用金庫膳所支店様において、相続・遺言の全2回講座の1回目をお話させていただきました。
今回は、金庫様からご要望のあった、「相続発生後の遺産分割協議などの流れ、法改正があった点についての解説」という内容を踏まえて、1回目の講座とさせていただきました。
具体的には、
・相続発生後の大まかな流れのご説明
・一つ一つの手続きのやり方・ポイントのご説明
・法改正を含む、知っていると役に立つ情報の解説
という3つに分けての構成で、全体を組み立てました。
まずは、私が普段お客様にお渡ししている、
「相続発生後の流れ」を図式化したものからご説明。
その中で、気を付けておかなければいけないこと、期限についてのお話などから始めました。
そして、その図式をお手元に置いていただき、今どこの解説をしているのか確認をしながら、一つ一つの手続きの説明へ、と繋げていきました。
今回の講座の1つ目の目標。
それは、できれば、今回の講座を受けていただくことで、皆様のご家族にご不幸があった時などに、慌てずに、ご自身で手続きを進めていけるように・・
その思いで資料を作ったため、自然と細かいご説明が多くなりました。
また、ボリュームも多くなってしまいましたが、熱心にメモを取って下さっている方々が多かったのも印象的です。
そして、今回の講座におけるもう一つの目標。
それは、ご自身が手続きをする、という立場に立つだけでなく、ご自身が亡くなった時に手続きをしてくれる相続人の方の立場にもたっていただくこと。
その目線でお話をお聞きいただくことで、ご自身が生前にできることがたくさんあることに気づいていただける。
そんな仕掛けをたくさん入れさせてもらいました。
今回は手続や法改正のお話がどうしても時間を占めた関係で、
ご高齢の方々にとっては、ボリューム多くテンポが速く、少ししんどい時間だったかもしれない・・というのが、私の大きな反省点です。
また、もっと具体的な事例を入れて、皆様に共感していただけるようなお話をする、という組み立て方もあっただろう、とも思っています。
今回、ご参加10名様を募集させていただいたのですが、キャンセルや当日飛込もいただき、最終、参加者12名様、そして見学、という立場で来てくださった方が10名近く、と
想定以上の方々にお話を聞いていただくことができました。
金庫様が、お客様の募集からご準備まで、本当に良くしてくださいました。
感謝の気持ちで一杯です。
私はしっかりと資料を作って、皆様の前でお話させていただくだけ。
本当にありがたい環境でのセミナーの場をいただきました。
次回は12/7(木)14時から、
同じく京都信用金庫膳所支店様ロビーにて、2回目の講座
【遺言・エンディングノートの役割とは】についてお話させていただきます。
今回からの流れで、
ご自身でできることを生前にしていただく大切さに気付いていただけたところで、
では、どのような意味合いを持って、どのような対策を行っていくことが大事なのか、
という点についてお話していきたいと思っています。
次回は、具体的な事例も入れつつ、少しゆったりと、「気持ちの面」についてのお話をする予定です。
皆様どうぞご参加ください。



