ちょっと待って!名義変更より先に相続税確認!
- suzuranjimusho
- 8月27日
- 読了時間: 3分
専門家とお客様をつなぐ「安心の窓口」、大津市のすずらん行政書士事務所、中川由恵と申します。
当事務所では、遺言・相続・離婚のご相談をお受けしています。
このブログでは、お客様にぜひ知っていただきたい相続などの知識や私の活動記録などを発信しています。
最近、相続のご相談を受けていると、
「不動産の名義を変えるにはどうしたらいいですか?」
「預貯金の解約って、どうやって進めればいいですか?」
といった“手続き方法”に関する質問をよくいただきます。
もちろん、名義変更や解約の手続きは大切です。
しかし、その前にぜひ知っておいていただきたいことがあります。
それは――
「相続税がかかるかどうかを確認すること」です。
まずは「相続人」と「財産」をしっかり確認する
相続手続きは、「とりあえず名義を変えれば終わり」というわけではありません。
まずは基本として、
※相続人が誰かを確定すること
※財産の内容を正しく把握すること
この2つが欠かせません。
戸籍を集めたり、銀行や証券会社に照会したりして、
財産の全体像をつかむことが、最初の大切なステップです。
相続税のことを“ここ”で考えるのが大切
相続人と財産がわかったら、
この段階で相続税がかかるかどうかを意識してください。
「うちはそんなに財産がないから大丈夫」と思っていても、
実は気づいていない財産が課税対象になることもあります。
例えば――
※生命保険金や退職金
※お子さん名義の預金(名義預金)や有価証券
※評価額の高い不動産やゴルフ会員権
こういった財産も課税対象になる場合があります。
また、生命保険に関しては「死亡保険金は非課税枠があるから大丈夫」と思われがちですが、非課税枠を超える部分は課税対象ですし、医療保険や損害保険なども申告時に確認が必要です。
さらに、契約者は別名義でも、亡くなった方が保険料を負担していた場合には課税対象になるケースもあります。
つまり、「何が課税対象で、何がそうでないか」は、税理士など専門家の判断が欠かせません。
安易に「うちはかからない」と自己判断してしまうのは危険です。
相続税を確認してから、分割方法を考える
相続税がかかるかどうかを確認すると、
その後の遺産分割の話し合いがスムーズになります。
※相続税がかかる場合 → 税額を少なくできる分け方を検討できる
※相続税がかからない場合 → 相続人同士で自由に分け方を決められる
※申告が必要な場合 → 10か月以内に申告するための計画を立てられる
逆に、相続税を意識せずに分け方を決めてしまうと、
「税金が高くなる分け方をしてしまった…」
「申告期限に間に合わない!」
という思わぬトラブルに発展することもあります。
相続税の申告には、想像以上に多くの書類や確認作業が必要です。
期限ギリギリに税理士へ依頼しても間に合わない場合があるため、
「もしかしたら相続税がかかるかも…」という方は、早めの専門家相談が大切です。
まとめ
相続が発生した際に安心して相続手続きを進めるためには、
1. 相続人の確定
2. 財産の確認
3. 相続税がかかるかどうかの確認
この順番がとても重要だという理由、わかっていただけたでしょうか。
相続税がかかるかどうかを確認してから分割方法を考えることで、
結果的に一番スムーズで安心な相続につながります。
「うちは税金なんて関係ない」と思っている方ほど、
一度は専門家に確認してみることをおすすめします。
弊所では、このようなご相談もお聞きし、税理士とともに確認作業や手続きを進めていくことができます。
気になる方は、お早めにご相談ください。
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